買取こわい

初めて買取に行く場合、
一番の障壁となる感情はなんだろう。

「面倒くさい」「良く分からない」「恥ずかしい」など色々な要因は考えられるが、
一番は、
「恐い」
ではないだろうか。

いや、
「恐い」
だと思う。

てか、
「恐い」
とする。

では、
「恐くない」
と分かれば、
たんぽぽハウスに買取を
持ってきてもらえるということだ。

こうなれば、こっちのものだ。

普段のたんぽぽハウスの買取の様子を詳細に伝えることで、
「恐くないんだ」
と分かってもらえる。
そして、買取を持ってきてもらえる。

そうだろう?

ある晴れた午後、
あなたは不要になった衣類を持って、
たんぽぽハウスの入り口に立っている。

そのまま秋の訪れを知らせるかのように
店の中へと歩を進める。

思わず、立ち止まる。
すぐに。

張り詰めた空気。
殺伐とした店内。
得も言われぬ緊張感。

時計の秒針の音が鮮明に聞こえるほど、
あたりは静寂に包まれている。

買取を、申し込むんだ。

受付カウンターには、
目つきの鋭い店員が
周りを寄せ付けない様子で
作業をしている。

近づく。
一歩ずつ。
しかし、確実に。

ギロリ、
実際に音が聞こえた気がした。
店員がこちらを見る。

絞り出すような声で、
買取を申し込んだ。

買取は初めてか、
そう、問われた。

ぎこちなくうなずくと、
注意事項の説明をされる。
チッという音が聞こえたが、
あれは舌打ちだったのだろうか。

注意事項を確認した後は、
震える手を必死に抑え、促されるままに
申込用紙に必要事項を記入する。

なんとか書き終わると、無機質な声で
本人確認資料の提示を求められた。

予断を許さない状況。
この時ほど、運転免許証を取得しておいて
良かったと思ったことは、ない。
すぐに財布から
それを取り出そうとしたが、ない。

ない。
見つからない。

探す。
急いで、探す。

ない。
見つからない。

免許証を探す数秒の間、
視線とは、実際に刺さり、
身体に穴を開けるものだと知った。

だめだ。
俺はもうだめだ。
Oh イエー。
俺はもうだめだ。

ゆらゆらと
膝から崩れ落ちそうになったその瞬間、
健康保険証を視界の端に捉える。

すっかり握力の無くなった手で、
なんとかそれをすくい上げ、
店員へと差し出す。

しばしの沈黙。

やがて申し込みは、受理される。

番号札を渡され、
店内で待つように言われた。

その後の記憶は曖昧で、
あまり覚えていない。

気づいたら、
いくばくかの日本円を握りしめ
駅のホームで立ち尽くす私がいた。


買取を、終えたのだ。


その時、思った。


「恐くない」


たんぽぽハウスの買取は、


「恐くない」



さあ、みんな!
どしどし買取を持っていこう!
分からないことは、電話で問い合わせてね!
待ってるよ!

たんぽぽハウス買取
たんぽぽハウスHP
たんぽぽハウス店舗一覧



2018年09月24日